風が吹いたら。
夜になり、少し風が出てきたようだ。
窓を開けると、いい風が入ってくる。
風がすうっと吹くたび、僕の意識もすうっと遠くなり、携帯を握ったまま眠ってしまいそうになる。
携帯の画面には、真っ白い画面のブログ更新アプリ。
また風が吹く。
睡魔に襲われる。
そもそも、ベッドに横になった状態でブログを更新しようというのがいけないのかもしれない。
意識がまたもや遠くなり、握っていたはずの携帯が顔面に降ってくる。
これではいかんと思い、携帯の画面をにらみつける。
また風が吹く。
携帯が降ってくる。
これ、あと何回か繰り返したら、鼻血が出るかもしれないと本気で心配になる。
傍らでは犬がすうすうと寝息をたてている。ついさっき、僕より一足はやく、心地よい夜風に負けたのだ。
ちょっといい風が吹いたくらいですぐに眠くなるのは、つまりは犬並みの単純さ、ということなのだろうか。
などと考えつつ、顔面に携帯が当たる衝撃で目が覚める。
本当に鼻血出るかも。
などと考えつつ、顔面に携帯が当たる衝撃で目が覚める。