平熱通信:旧

ここは世界の片隅にすぎないが、いろんなことが起こる。

おおらかな奴、おおまかな奴。

夏の暑さ対策、ということで、シャンプーや洗顔フォームを清涼感があるやつにしていたのだが、もうそろそろシーズンも終わりのようだ。
朝晩涼しくなってきた昨今、清涼感のある洗顔フォームで顔を洗うと、洗い上がりがうっすらと寒い。
ちょうど使い切ったことだし、新しい洗顔フォームを買いに行こう、と、ここまではよかったのだ。

近所のスーパーのそれっぽい売り場で、男子用洗顔フォームを選ぶ。
選ぶといってもそれほどのこだわりはなく、毎回欠かさず買うようなお気に入り、というのも特にはない。といって、何の基準もなく選んでいるわけでもないので、しばらく売り場を眺め、いくつかの商品を手に取り、その中から「お、これは使ったことがないやつで面白そうだ」と、ある商品を選んだ。
……ここまでも、特に問題はない。

帰宅後、新しい洗顔フォームをバスルームに持っていき、昨日まで使っていた洗顔フォームの容器を回収する。その時、衝撃の事実が判明するのである。
今日買った洗顔フォームと、昨日まで使っていた洗顔フォームは、同じものなのであった。

ついさっきまで、このパッケージは見たことがないぞ、と思っていたのに。
僕は今まで、何を見ていたのだろうか。
おまけに、「パッケージがブルーでかっちょいいね」とか思って買ったこれは、思い切り清涼感があるやつなのである。
試しに、新しい洗顔フォームを少し出し、洗面所でじゃぶじゃぶと洗顔してみる。
うっすらと寒い。
そりゃそうだ。同じ製品なんだから。

今回、何が問題って、「ついさっきまで、このパッケージは見たことがないぞ、と思っていた」という部分だろう。大丈夫なのか、自分。なんだかいろいろと心配だ。

とはいえ、まず最初に直視しないといけない問題は、これからしばらく、洗顔時うっすら寒い日々がまた続く、ということだろう。
風邪ひかないといいけど。