bloodshotだぴょん。
His eyes are always bloodshot.
(彼の目はいつも充血している)
「充血」という言葉を、携帯の辞書アプリで検索してみると、こんな例文が書いてあった。
bloodshot.
……なんだか響きがカッコいい。
僕の目はいつも充血している。
そこにはささやかな理由があり、現在のところの予想としては、おそらく一生、充血人生を送ることになる。最初はけっこう気になったけど、今はこれが普通の状態だたと思っている。
カラスは黒、シロクマは白、パンダは白黒、僕の目は赤。
それだけのことで、特にこれといった問題はない(まあ、多少見栄えは悪いけど)。
とはいえ、見慣れない人にはちょっとインパクトがあるようで、
「どどどどうしたんですか、目、真っ赤ですよ」
などと心配されたり、
「おいおい徹夜明けかよ、何してたの」
などとからかわれることが時々ある。
心配されてるにせよからかわれてるにせよ、目が赤い理由を聞かれているわけなので、うまいこと回答したいのだが、なかなかいい答えが思いつかない。
こういうとき、馬鹿正直に、
「あ、目の病気やってまして」
とか、
「これがアナタ、治療用目薬の副作用なんでやんすよ」
とか答えてしまうと、相手はおおむね、「しまった」という顔をして、伏し目がちに謝られたりするのである。
こちらとしては普通のことを普通に説明しているだけなので、謝られてしまうと申し訳ない気持ちになる。
とはいえ、謝ってしまう気持ちもわかる。
なんとか、相手に謝罪の気持ちを起こさせず、この会話を終わらせる回答はないものか。この際、多少のウソが入っていてもかまわない。
いっそ、
「実は僕、ウサギの生まれ変わりなんだぴょん」
などと言ってみるのはどうか。
なんなら、両手をウサギの耳に見立てて頭頂部両脇に置き、そろえた指先をピコピコ動かしながら言ってみてもいい。
どうだろうか。
ダメにきまってるじゃないか。